介護業界に関することを中心に綴っています。

高齢者施設の求人倍率と現場の内情


介護業界における有効求人倍率は、2018年時点で3.9倍となっています。
これは1人の求職者に対して3~4社が採用を決定するという状況です。福祉大学を卒業しても介護業界に入らない人も多く、介護事業者にとっては同業界だけでなく他業界もライバルになっているのです。※人材不足の現状についてはコチラを参考にどうぞ。

そんな引く手あまたの業界ではありますが、必ずしも面接で受かるとは限らないので注意が必要です。介護職員の転職理由に多い「人間関係」や「スキルアップのため」という理由は、採用者の目にはマイナスに映る場合もあります。人間関係を理由にすると、またそれが理由で離職してしまうのでは、と不安を感じさせることがあるのです。

また、スキルアップという理由は自分にスポットが当たっているので、できれば「利用者に喜んでもらうサービスとは何かを考え、自身のスキルアップを図っていきたい」等の理由にするのがベストです。

施設側は喉から手が出るほど人材が欲しいと感じているものですが、すぐに離職されることを恐れてもいます。
多くの施設では、できるだけ離職率を下げるために、働きやすい職場環境作りに取り組んでいます。

人間関係に悩む人が多数いることから、SNSで職場のコミュニケーションを可視化する職場も出てきました。これは日々ちょっとしたことから互いの良かったところを拾い上げて褒め合うというやり取りで、従来からある「サンクスカード」を「バッジ」にしてSNSに転換したものです。
送られたバッジは職員の個人データに蓄積されていきます。データベース化することで職員のやる気が高まるだけでなく、今まで気づかなかった長所が浮き上がってきて、将来の方向性が見えるといったメリットもあります。